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世界史の勉強法総論 世界史はとても多くの知識を要求される。歴史的事象だけでなく、地理、現代史、さらには日本史にかかわるところまで出題される。その傾向は難関大ほど顕著で、難関大受験を考える方はよほど世界史が好きでなければ日本史の方が明らかに負担が少ないので、日本史を選んだほうがいいかもしれない。センターレベルではどちらでも構わない。 世界史では教科書的な歴史的事実の羅列だけでなく、各国史、同年代史、文化史、宗教史など、様々な角度で知識が問われることになる。この対策に苦心する受験生は多いと思うが、打開策はちゃんと存在する。この件に関して、私が予備校講師に言われて納得させられた言葉が、 「世界史の縦の流れや横の流れが分からない受験生は、その視点で勉強してないからではない。単に知識が足りないから問題ができないのだ」 というものであった。つまり、テーマ史ができないからといってそれ専用の問題集をやるのではなく、まずは自分の持っている知識を増やせ、ということだ。長年世界史を教えてきている先生だけあって、この言葉は正しかった。とにかく知識量を増やしていったおかげで、テーマ史もすぐに自分の頭で整理でき、慣れない切り口で切られた問題でもすぐに回答できるようになった。テーマ史の学習が必要ないと言っているのではなく、使い方の問題である。知識のない状態でテーマ史やらなんやらを学んでも、違う切り口で来られたりしたら全く回答できないだろう。テーマ史は、知識が万全にそろった段階で、確認のために見るのがいい。なので、問題が分からないことをテーマ史の切り口で勉強していないからと思わずに、自身の知識の無さと思うようにし、その知識を増やしていく勉強をすることをお勧めする。 □ レベル別問題集選択解説 ① 全受験生 山川世界史総合図録は必携、世界史B用語集も持っておいた方がいい。 ② 偏差値40～ 世界史は暗記科目なので、理系科目と違っていきなり世界史Q&A 私大・2次対策等の難関用から始めてもいいのだが、不安な人はスピードマスター世界史問題集世界史Bがいい。短期間で終わらせる上、問題形式でアウトプットの練習もできるため、初学者に最適である。それに加えて、詳細世界史学習ノートを問題演習として使用すればすぐに重要事項は頭に入る。 この時点でやってはいけないことは、テーマ史問題集の演習ぐらいである。 ③ 偏差値55～（センター志望者） センター試験ではそれほど多くの知識を必要としない。知識量としては、スピードマスター世界史問題集世界史Bや世界史のそのまま出るパターン一問一答をこなせば十分である。 知識習得が終わったら、正誤問題に対するアウトプットを練習しておく必要がある。それにはセンター試験の過去問が一番である。過去問を解き、全ての選択肢の正誤を自分ではっきりとわかるようにすることが大切。補足として、きめる!センター世界史B  で確認しておくのもいい。④ 偏差値55～（難関大志望者） 難関私大、東大受験生にとっては世界史Q&A 私大・2次対策が最高である。とにかく知識量が多く、論述問題も含まれているので、単なる一問一答とは違う。大量のアウトプット練習ができ、これを完璧にしたらどんなテーマ史が出題されても怖くはない。最低5周はしたい。正直1周に2～3週間はかかるだろうが、やればやっただけ力になる問題集である。 これを中心にして勉強していくのだが、出版年が古いため現代史が手薄である。そこを分野別世界史問題集や詳細世界史学習ノートで補う。特に、詳細世界史学習ノートは知識の整理とアウトプットの練習ができるため、非常に良い本である。 テーマ史の確認はヨコ・タテから見る世界史や詳細世界史学習ノート・各国別史、分野別世界史問題集・文化史がいい。もちろん全てやる必要はない。一つ選ぶなら、詳細世界史学習ノート・各国別史がいいだろう。最も豊富な知識が身に付く。 この辺りの難関大受験生に必須なことは、世界史の地図を再現できることだ。難関大は地理の試験でもないのに平気で地図問題を出してくる。例えば、ガザ地区の場所を答えさせる問題などは、事前に対策していないと不可能である。そこで、山川世界史総合図録に載っている地図は自分で再現できるぐらいに何回も書きうつすことを学習の一環として取り入れよう。絶対に成果は出る。 論述対策が不安ならば詳説世界史論述問題集をしてもいいが、世界史Q&A 私大・2次対策で十分対策になっているので、気になる部分を眺めておくだけでいい。 □ 世界史問題集一覧
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