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解説 旺文社が発行する受験英語対策シリーズの基礎編。何十年も前より受験生に親しまれてきている名著である。受験生に媚びた無駄な演出を省き、問題を解説のみで勝負する姿勢は変わっておらず、その姿勢にひかれてこのシリーズを愛用する受験生は多い。「基礎」といいつつ、実際にはそれなりにレベルの高い部分もある。 基礎精講と標準精講があるが、標準精講は少々時代遅れの感がある。しかし、この基礎精講は改訂を繰り返し、最新の受験状況にマッチした作りとなっている。 英語が苦手な人、これから勉強を始める人に最適であり、基本から丁寧に教えてくれる。問題数は多く、基本と言ってもこれをすべてこなせばかなりの成績上昇効果があるだろう。分野ごとに4冊に分かれ全てをこなそうとするとかなりの量になる。英文法問題精講と英文問題精講は頻出英文法・語法問題1000で代用が効くため無理にやる必要はないかもしれない。 受験の半年〜１年程度前までに仕上げることができたら望ましいレベルの問題集。 □ 基礎英文問題精講 短めの英文でほぼすべてが評論文である。例題８０題と重要類題４０題、練習問題８０題に頻出重要テーマ演習編３０題の計２３０題が収録されている。一字一句を完訳する 練習に特化している。正直かなり高度な英文が詰め込まれている。量もすごいので重厚な感じを受ける。正直私立医大であればこの本でも十分なレベルに達するのではないだろうか。ただし、国立型の意訳を求める和訳問題対策にはこれだけでは厳しいかも知れない。 問題が多い分解説が不十分な感じは否めない。英文法の問題集を何か一冊こなしておかないと話にならないレベルである。 まず初めに全部の例題を解き、そのあとで重要類題をこなすことで効率のよい学習をすることができる。文章に関しては初めから訳を見てもよい。じっくり考えているだけ時間の無駄である。この本を何回も復習できれば、上位の大学以外は対応できるレベルにはなる。 □ 基礎英語長文問題精講 長文40題の構成になっており、難解な単語、文は解説が載せられている。長文対策の導入として取り組むのに最適である。基礎と言いつつ、難易度は低いものから高いものまで揃っており、簡単な文章は速読力を上げる効果がある。添え付けられている問題は、どちらかというと和訳問題が多く、国公立の二次試験対策にもなる。レベル的にはこの本を10回程度復習すればセンター試験は満点を狙えるぐらいにはなる。 難を上げるとすれば、問題量に比して本が薄く、その分だけ解説が不十分な部分があるということだ。他のシリーズ本で英文法等をしっかりと演習した人が取り組むべき本であると言える。 [その他情報] ・基礎とは言っても難しい。 ・本書を超える問題集は出てこないだろう ・文と無関係な知識問題の設問があるのはよくない。 ・基礎固めと思って買うと難しすぎて痛い目にあう。 □ 基礎英文法問題精講 基礎精講シリーズの中では最初に取り組みたい書である。他の基礎精講シリーズは、「基礎」と謳っていても英文法の知識を前提にしている節がある。そのため、まずはこの英文法問題精講で英文法を把握する必要がある。頻出英文法・語法問題1000も英文法に関する本であるが、基礎英文法精講の方がコンパクトにまとまっており、短い期間で英文法の全貌を把握することができる。頻出英文法・語法問題1000になると志望大学によっては少々オーバーワークになるかもしれないので、その辺りは自身の状況を考えて決める必要がある。 本書は19章からなっており、各章に 例題（基礎レベルの問題）、類題（例題と関係し習熟しておくべき問題）を設けている。 また、各章最後の練習問題で学んだことを確認できる。 極めて応用に近い内容で、この本をしっかりと反復練習すれば、上位校においても後れを取ることはない。 [その他情報] ・絶対に偏差値が上がる本 ・電車等の移動時間を利用して復習するのが本書を生かすコツ ・この本だけで英文法の全てをマスターした気にならないこと。 □ 基礎英作文問題精講 英作文と言っても、partごとに分かれており、作文に関して大切な文法事項を復習できるような構成になっている。この本の良いところは、同じ内容のことがらを表現するための、さまざまな言い回しの可能性が紹介されている点ある。例えば、この前置詞はatなのか、on なのか、と迷ったりするが、実は、それはどちらでもよいのだ、といったことが丁寧に書いてある。as soon asのパターンだと10以上の書き換え表現がある。Part 1からPart 3までで300弱の例題があるが、これを1題30秒、合計150分くらいで回せるようになれば、英作文の基礎は万全である。 □ 旺文社基礎精講シリーズのデータ
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